Gridcoin 3.7.12.0-Leisure リリース
Gridcoin 3.7.12.0がリリースされました。
Leisureリリースです。
リリースのたびに記事を投稿するのはやめると前回書きましたが、今回はいろいろと変わっていたようなので記事にまとめます。
まず、ビルドの方法が以前と変わりました。
Ubuntu 16.04 LTSの環境での説明です。
今まではqmakeしてmakeだったんですが、autotoolsを使うようになっていました。
Linuxでよくある./configureとかを使用する方法です。
Githubのドキュメントを読みながら作業します。
必要なパッケージに追加があったようなので、下記コマンドで必要なパッケージをインストールします。
sudo apt -y install build-essential libtool autotools-dev automake pkg-config libssl-dev libevent-dev bsdmainutils
Ubuntuのデフォルトのlibdb-dev、libdb++-devパッケージはBerkeleyDB 5.1以上ですが、これはウォレットのバイナリを破壊する(?)らしいので、互換性のあるBerkeleyDB 4.8のパッケージをインストールします。
sudo apt -y install software-properties-common
sudo add-apt-repository ppa:bitcoin/bitcoin
sudo apt update
sudo apt install libdb4.8-dev libdb4.8++-dev
GUIのビルドに必要なパッケージも変更があるかもしれないので念のため実行します。
sudo apt -y install libqt5gui5 libqt5core5a libqt5dbus5 qttools5-dev qttools5-dev-tools libprotobuf-dev protobuf-compiler
sudo apt -y install libqrencode-dev
ソースをダウンロードします。
git clone https://github.com/gridcoin/Gridcoin-Research
cd ~/Gridcoin-Research/
ここからのビルド関係のコマンドが違います。
デフォルト設定でビルドする場合は下記のコマンドです。
./autogen.sh
./configure
make
make install
自分の環境の場合は、GCC7.1とBoost 1.67を導入しているので、下記のように./configureコマンドにオプションを追加しています。
./configure USE_UPNP="-" CXXFLAGS="-march=native -O3" CFLAGS="-march=native -O3" CC="gcc-7" CXX="g++-7" --with-boost-libdir="/usr/local/lib"
CFLAGSとCXXFLAGSの”-march=native”はシェルの設定ファイルで自動で変数にセットしていますが、USE_O3オプションがなくなってしまったようなので、”-O3″を追加して、”-march=native -O3″としてセットしています。
デフォルトのコンパイラはGCC7.1にはしていないので、CCとCXXも指定しています。
–with-boost-libdirでBoostのライブラリディレクトリを指定しています。指定しないと「configure: error: No working boost sleep implementation found.」と言われます。
make installまで終了すると、バイナリが/usr/local/binに置かれます。
GUIは下記です。
/usr/local/bin/gridcoinresearch
(gridcoinresearchdも置かれていました。)
ビルドが終わったので起動しますが、起動しようとすると、
「.GridcoinResearchディレクトリにあるwallet.datを除くファイルを削除しろ」というようなメッセージが出たので、下記の4つを残して他は削除しました。
wallet.dat ウォレットのファイル
gridcoinresearch.conf 設定ファイル
blk0001.dat ブロックのデータ
txleveldbディレクトリ ブロックのデータ
wallet.datはなくなるとGRCが失われます。
設定ファイルはなくなると設定のやり直し、ブロックのデータはブロックを再ダウンロードしなければいけないので残しました。
上記のファイルとディレクトリを残して削除してから再度起動したら無事立ち上がりました。
今回のバージョンから画面のデザインが変わっていました。
新しい紫のロゴをイメージさせる配色です。
なぜかautounlockが効かなくなり、起動時に自動でstakeしなくなっていたので、autounlockの設定をやり直します。
今まで通りデバッグウィンドウのコンソール画面で、
execute encrypt ウォレットのパスフレーズ
と実行したら、executeコマンドはなくなったと言われます。
encrypt ウォレットのパスフレーズ
でOKでした。
gridcoinresearch.confに
autounlock=暗号化されたパスフレーズ
として書き込みます。
元々設定ファイルに書き込まれていた暗号化されたパスフレーズと変わっていました。