Gridcoinのマイニング(Solo-Crunching)を始める [2021年版]

2021年5月5日(水)

Gridcoinは2018年10月を最後に何もしなくなって情報も追ってなかったのですが、久々にチェックしたら2020年10月にBOINCのプロジェクトのチームがGridcoinじゃなくてもマイニングできるようになったようでした。

Gridcoinの後はObyte(旧Byteball)のDistribution through World Community Grid(WCG distribution)を続けていましたが、2018年末あたりから大幅に報酬が減らされてしまいました。
UDの時代から続けているので、World Community Grid(WCG)はその後も続けていました。
WCG distributionとGridcoinを両立できるならBOINCのおまけでまた試してみようかなと思います。

昔Gridcoinを始めるときにチームの要件があったのでTeam 2chを抜けましたが、今はチームの要件がないので抜けなくてもTeam 2chのまま参加できると思います。
自分はWCG distributionと併用で今は自作板も見てないので、Obyteチームのまま続ける予定です。

WCGは長らくCPUのみの対応でしたが、最近COVID-19の解析でついにGPUの宿題が降ってくるようになりました。
ここ数日マシンがうるさくなりましたが急にポイントが増えてもらえるObyteも少し増えました。
GPU解析のテスト期間中なので今だけ多いみたいで、この後はまた減るようです。
今後コンスタントにGPUの宿題が解析できるかはちょっとまだ不明です。

昔Solo modeの手順を書きましたが、Walletもバージョンアップされてやり方も変わったようです。

Poolの場合はGRC Pool等のアカウントを作り、BOINCのアカウントマネージャでGRC Pool等を選ぶだけなので特にWalletもGRCも必要ないですし、解説も必要ないです。
BOINCの成績はプールのアカウントの功績になって自分のBOINCの功績にならないのも昔と違いありません。

2021年版のSolo-Crunchingの始め方を書いていこうと思います。基本的には公式のガイドの通りです。
BOINCはインストール済みで、BOINCstatsのアカウントで運用している前提です。
BOINCのインストールやBONCstatsについてはTeam 2chのPukiWikiを見た方が早いです。

ようやく本題に入ります。今回はv5.3.1.0で設定をしました。

GridcoinのWalletをダウンロードしてセットアップします。

Walletを起動するとブロックの同期が始まりますが、そのまま終わるのを待ってもいいのですが1からダウンロードすると時間がかかるので一度終了します。
Official Snapshotをダウンロードして展開、blk0001.dat、blk0002.dat、txleveldbフォルダをGridcoinResearchフォルダに入れます。
GridcoinResarchフォルダは下記にあります。

  • Windowsは”%AppData%¥GridcoinResearch”
  • Macは”~/Library/Application Support/GridcoinResearch”
  • Linuxは”~/.GridcoinResearch/”

再びWalletを起動するとある程度最近のところからブロックの同期が始まります。終わるまで待ちます。

GridcoinはPoSなので月に1回程度ステークするためには5000GRC程度持っていないといけません。
昔はbittrexとかで扱っていたのですが、今はSouthXchangeTxbitでしか扱いがないのでこのどちらかで入手することになります。
どちらの取引所の場合も海外で取引量の多いDOGEなどで送金するのがいいと思います。
Txbitは取引の最低数量と出金の手数料も多めみたいなのでおすすめしません。
最初、調べもせず送金の早さだけの理由でXRPでTxbitに送金にしたら板が薄くまともな取引もできず、他の取引所で別の通貨にし直そうと思ってもXRPの送金手数料が20XRPで詰みました。
SouthXchangeは操作もしやすいのでおすすめです。
他の取引所からSouthXchangeにDOGEで送金してGRCに交換しました。
GRCを入手したら自分のWalletに送信しましょう。

“Action Needed”という表示があるので、Beaconボタンをクリックします。

[Solo]を選択し[Next]
BAMやBOINCプロジェクトに使用しているメールアドレスを入力し[Next]
参加しているプロジェクトと実行中のプロジェクトが表示されるので[Next]
[Advertise Beacon]をクリック

注意:[Advertise Beacon]は1.01GRC以上Walletにないと実行できません

ビーコンが送信されたので[Next]をクリック
verification codeが表示されるので、コピーしてテキストエディタなどに控えてから[Next]をクリック
「Beacon awaiting confirmation.」の状態になるので、[Finish]をクリック

次に、実行している(ホワイトリストに入っている)プロジェクトのユーザー名を先ほど控えたverification codeに変更します。
実行しているプロジェクトが複数ある場合はどれか一つのユーザー名を変更するだけで良いみたいです。
WCGはWCG distributionともアカウントとユーザー名が紐付いており、標準のBOINCのプロジェクトとも設定画面が違うので、ビーコンの確認はWCG以外のプロジェクトでやった方が良いかもしれません。
自分の場合はRosetta@homeで設定を行いました。

[あなたのアカウント]をクリックすると、アカウントの設定画面がブラウザで開きます
[その他のアカウント情報]をクリックします
[名前]を先ほど控えたverification codeに変更して、[Update Info]をクリックします

この後、ビーコンが確認されるまで24〜48時間待つ必要があります。
約1日に1回作成されるSuperblockに自分のCPIDが含まれるのを待つものと思われます。
ここはもう単純に待つしか無いのでwallet.datとgridcoinresearch.confのバックアップを取って待ちます。

だいたい24時間待ってWalletを起動し直したら表示が変わりました。
ビーコンを送信してからGridcoinのネットワーク上ではSuperblockが2つ作成されました。

ビーコンは確認済みになりましたが、Magnitudeが0で「Waiting for magnitude.」の状態

とりあえずビーコンは確認されましたが、Magnitudeが0の状態でした。
Magnitude 0は何も解析していない扱いですが、WGCは実行し続けているのでBOINCの結果取得が出来なかったためだと思われます。
さらに次のSuperblockを1日待ちます。

もう24時間、合計48時間ほど待ち、ビーコンを送信してから3個目のSuperblockで正常な状態になりました。

「Everything looks good.」の状態

ここまで来たらあとはステーキングを待つだけなので、Walletの左下の[Unlock Wallet]をクリックして、ステーキングを開始しましょう。

[For staking only]にチェックを入れて、アンロックします

緑色の矢印になればステーキング中です。
下の画像は1GRCでステーキングした状態ですが、1年に0.01回のステーキングになるとの予想でした。

上の方でも書きましたが、5000GRCで1ヶ月に1回程度のステーキングが発生するようです。10000GRCなら月2回です。
Walletを起動し続けてステーキングを待ちます。
ステーキング時にそれまでのBOINCの結果に応じて報酬が一緒にもらえます。
Walletを再起動したら[Unlock Wallet]が必要です。(昔あったauto unlockの機能は廃止されたようです。)

というわけで、昔やってたのでGridcoinを再開はしてみましたが、正直なところ数千円とはいえ初期投資をしてまでGRCをマイニングする必要があるのかと言えば、GRCは特に使い道のない仮想通貨なので無いですね。
もらえる分よりも価格が下がる場合もありますし、GRCがゴミになる可能性もあります。

BOINCを実行するついでに出来るのはいいんですが、Soloで開始するにはまず最初にGRCを入手する必要があるのが昔も今もハードルが高いです。
ある程度Poolで稼ぐにしてもその間のBOINCの個人成績は自分にはつきません。Poolの報酬のみで5000GRCを貯めるのはしんどいです。
もしPoolで本気で稼ぐくらいなら、BOINCは行わず他の仮想通貨をマイニングした方がいいです。
そもそもBOINCは個人の結果が増えて貢献しているのがわかるのが楽しいので、PoolでマイニングするとBOINC上では個人の結果にならないので基本的にはナシですね。

ここまでGridcoinについて書いておいてなんなんですが、今もWCG distributionの方が手軽かつ法定通貨換算で報酬も多いのでおすすめです。
WCG distributionの大まかな特徴は下記です。

  • WCG distributionは初期投資0。
  • 初めて参加した場合、過去のWGCのポイントで最初にボーナスあり。
  • 毎日WCGの発生ポイントに対してGBYTEがドル換算の固定レート($1.00 in Bytes for every 1,000,000 points)で付与。

WCGではGPU解析のテスト期間中で非常にポイントが増えていますが、固定レートなのでポイントが増えた分GBYTEも多くもらえています。
ポイントに応じて毎日ドル換算のGBYTEがもらえるので、すぐにフィアットやステーブルコイン変えてしまえば仮想通貨の変動にあまり関係なく報酬がもらえます。
そのまま持ったままで価格上昇時に売っても、さっさと他の推し通貨に変えてもなんでもありです。

Gridcoinは計算されたMagnitudeで報酬が決まりますが、これは各プロジェクト全体からみた自分の相対的な値になります。
つまり、WCGでGPU解析が始まるとGPUを搭載したPCを持つ他の人のスコアも上がってしまうので、相対的には自分の貢献度が上がらず報酬は増えません。
現在はGPUのポイントがCPUと比較して高すぎるので、マシンがCPUのみしか対応していないサーバーとして使っている環境などの場合むしろ相対的には報酬が下がります。
WCGは今までほぼCPUオンリーだったのでGPUがないマシンでも貢献できましたが、他のGPUとCPUが併用できるプロジェクトでは最新のハイエンドGPUをそろえないとGridcoinではまともな報酬出ないです。
ステーキングのためにある程度のGRC持ってないといけないので、良くも悪くも仮想通貨の変動に影響されます。ステーキングの回数を増やすためにGRCを持てば持つほど当然価格変動のリスクが増えます。

WCGではCOVID-19だけがGPUに対応していて、CPUとGPUでポイントの差が大きすぎるので今後もこのままでは無いと思います。
個人的には、WCGはショボいCPUでも空き時間に貢献できるのが良いところだと思っていました。
ポイントだけを見るとCPUでタスクを実行するのが無駄に思えるほど差があります。
マルチコアのCPUが、Intelの内蔵GPUにすら大差で負けるほどなので。

GPU解析のテスト期間が終わったら、GPUの宿題はほとんど降ってこなくなって元のCPUメインの状態に戻るかもしれません。